米国雇用統計(2021年12月)回復継続
経済情報
事業所調査による非農業部門雇用者の前月比増加数は+199千人。
家計調査による非農業部門就業者の前月比増加数は+476千人。(グラフの赤線)
事業所調査による非農業部門雇用者の前月比増加数はやや鈍ったが、伸びは続いている。
家計調査による非農業部門就業者の前月比増加数は順調な回復。それに伴って、失業率も低下。
雇用統計で最も気になるのが、賃金上昇率だ。雇用が逼迫していれば、賃金は上昇するはずだからだ。また、賃金上昇と物価上昇のスパイラルが起きやすいからだ。
賃金上昇率は十分高い。
パウエル議長は、少し前、意味不明なことを言って、利上げに慎重だった。
・コロナ前の雇用水準に戻らなくても、最大雇用かもしれない。
・失業率が低くても、最大雇用とは言えない。
・賃金上昇が続いているが、賃金上昇スパイラルが起こる兆候はまだ出ていない。
しかし、今では、今回の結果は、『速いペースの政策金利正常化、FRBのバランスシート圧縮の開始時期を早めること』の妥当性を示すものだ。
なお、これを受けて、好景気が持続していることから株価はバリェーションの調整は起きているが、踏ん張っている。金利は上昇。
しかし、奇妙なことにドル安が起きている。理由は私にもわからない。
2021年12月26日に『ドル/円相場と投機筋ポジション 異変』を書いたが、まさに異変である。
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