円/ドル、米債、米株 投機筋のポジション
株式
(1)円/ドル
投機筋の円買いポジションは2週に渡って急減した。円高に賭けるのは危険だということだろう。しかし、円売りも減少しているし、円安にバリバリに賭けているわけでもない。投機筋の動きが読みにくい。
ここまで円買いポジションが縮小すると(歴史的にも最低レベル)、逆にここからは円買いが起きやすい。もう一言う。投機筋の動きが読みにくい。
(2)米債
米国債先物には、2年物、5年物、中長期物(残存6.5年~10年)、10年物(残存10年)、長期、超長期の6種類ある。
最も取引量が多いのは中長期物(残存6.5年~10年)である。
債券先物も買い持ちが、昨年暮れから急減しており、ここ数年では最低レベルのポジションになっている。一方、債券の売りは特に増やしているわけではない。
債券の買い持ちはリスクが高いと考えているが、金利上昇に賭ける気は強くないようだ。
こうしてみると、円ドルでも債券でも「リスクから逃避」というスタンスのようだ。
今は、それが一段落している。今後どう出てくるか読みにくい。
(2)米株
株も何種類かの先物があるが、最も取引量が多いS&P500miniを見てみよう。
売り持ちが低い水準だ。ロングポジションはやや高水準。これでいくと、投機筋は米株にやや強気と言うことだ。
逆に言うと、今後、ショート(株売り)は積み上げやすいし、ロングは縮小させやすいということだ。
但し、数年前から投機筋はポジションをとるのに、先物ではなく、ETFを使っているようだ。売るときは信用売りだ。その統計はない。
ETFの空売りポジション(投機筋以外も含む合計)はBlommbergなどで分かるが、あいにく筆者は持ち合わせていない。
以上のように、為替にしろ、債券にしろ、株にしろ、その動向を投機筋の動きから読むことは難しくなっている。
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