勝率が高いと儲かるのか
株式
相場の業界にはゲンをかつぐ人が多く、取引所の判断で上場する銘柄(例えば新しい指数先物など)は必ず、大安の日にスタートさせます。
縁起物といえば鶴と亀、「鶴は千年、亀は万年」なんて言いますね。
飼っていた亀が死んでしまい、世話をしていた子どもが泣きました。
「おじいちゃん、1万年生きるって言ったじゃないか~」
おじいちゃんは、「ちょうど今日で1万年だったんだよ」……これは落語のネタ。
私自身の実体験は、家族と行ったお好み焼き。まだ小さかった息子が「お父さん、ちゃんとひっくり返せるの?」。「失敗したことはない!」と豪語したのに、カッコわるくひび割れ……「生まれて初めて失敗した」と言ったら白い目で見られて面目丸つぶれ・・・
期待というのは、常に裏切られるのです。
多くの人が錯覚して過剰に期待してしまうのが、「勝率」という数値です。
勝率が高いほうが儲かる──この認識が正しいのか、ということです。
勝ちトレードも負けトレードも「同じ数量」「同じ値幅」ならば、勝率が高くないと儲かりません。また、勝率が高ければ高いほど儲かる、という論理が成り立ちます。
でも現実では、「数量」も「値幅」も一定ではありません。
トレーダーそれぞれの自由裁量によって、大きく変わる部分なのです。
予測の当たり外れは、避けることができません。
「100%当てる」ことは不可能なのです。
もうひとつ大切なのは、
「努力しても勝率を大幅にアップさせることは難しい」
ということです。
ムリに勝率を高めようとすると、以下のような残念な状況に陥ります。
・勝率を上げる=小幅利食いを優先させる=利幅が限定される
・小さな利益を足しても、負けたときのマイナスを吸収できない
ですから、実践論では次のように考えます。
・勝率は50%前後がいい(ムリな狙いを設定しない)
・ダメなときの損失を抑える(数量が少ない、値幅が小さい、時間を費やさない)
・“乗れた”ときに利を伸ばそう(数量がある、ねばる、時間をかける価値がある)
―つづく―
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