FOMC 2022/07/27 利上げ⇒景気後退&物価沈静⇒利下げ
(FOMC声明より)FOMCはFF金利を2.25~2.50%に引き上げることを決定した。さらなる引き上げ継続が適切だと予測している。
パウエル議長は、会合後の記者会見で、『金融政策のスタンスがさらに引き締まるにつれて、引き上げペースを緩めることが適切となる可能性が高い』と述べた。
この感じだと、9月+0.5%、11月+0.25%、12月+0.25% で、年末のFFレートは3.25~3.5%といおうイメージだが、市場は、
5年国債利回り 前日2.90% ⇒FOMC後2.83%
2年国債利回り 前日3.06% ⇒FOMC後2.98%
来年後半くらいから、利下げに転じると考えているようだ。
株はこれを好感してPERの上昇が起きた。
為替はドル安となった。
要は、利上げ⇒景気後退&物価上昇沈静⇒利下げ ということだ。
先行きの景気後退については、フィラデルフィア連銀景気指数の先行き見通し(前回の記事参照)を見ても分かる。問題は、物価の沈静化が起きるかだ。市場はそう見ているようだ。
今後の展開のキーは、景気後退が物価上昇沈静を起こすかどうかだ。
『経済活動が減速しているにもかかわらず総需要は強いままだ。供給制約は予想より大きく長引いている。価格上昇圧力は明らかにモノやサービスの広範囲に及んでいる。最近、一部の商品価格は下落したが、ロシアのウクライナ侵攻に伴う原油などの価格高騰がガソリンや食品価格を上昇させている。
労働市場は極めて逼迫している。失業率は約50年ぶりの低水準で、求人倍率は歴史的な高水準にあり、賃金上昇率は大きい。過去3カ月の平均雇用者数は37万5000人と今年前半よりは減速したが、それでも堅調だ。労働需要は非常に強いが供給は低迷しており、労働参加率は1月からほぼ変わっていない。強い労働市場の継続は総需要が底堅いことを意味する。』 FRB議長「継続的な利上げが適切」 会見要旨: 日本経済新聞
という発言からは、今回の市場の反応は肯定しづらい気がする。
市場は、2006年の住宅バブル崩壊時のようなFF金利の動きを想定しているのだろうか?
だとすると、今回は、住宅価格暴落。株価暴落が起きるはずだ。
しかし、今回は今回、同じようにはならないだろう。
もう少し、考えてみる。
よろしいですか?