矛盾だらけの日銀指し値オペが海外で円安を招いた(井上哲男の「相場の潮流」より)
潮流161 矛盾だらけの日銀指し値オペが海外で円安を招いた
日銀が昨日、遂に「指値オペ」を発動した。前日の16日に通常の利回り入札方式オペでの買入増額を見送ったのにも関わらず、である。
全くもってその真意は理解に苦しむ。それは、10/26日経新聞の清水金融市場局長インタビュー記事における「仮に金利が大幅に上昇した場合、まずは国債の買い入れ額を増やす。それでも誘導がうまくいかない場合は日銀が利回りを指定する指し値オペを実施する」と整合性が何もとれないからである。大体、その記事のタイトルは「日銀、金利操作は順調」である。
まるで、市場の影響を試したかのような、この行為は、海外で大きく話題となった。
昨日の指し値オペの水準は、2年:▲0.090%、5年:▲0.040%。これは、目安というか、ひとつの判断基準となる、日銀の金融政策決定会合が開かれた9/21の前日である、2年:▲0.270%、5年:▲0.200%から、2年金利で18bps、5年金利で16bpsしか上昇していないのである。この程度の金利の上ブレを許さないという姿勢を示したことは、結局マイナス金利政策は、足許の金利や付利の話ではなく、5年物まではマイナス金利で誘導したいとでも当局は考えているのではないかという思惑につながった―
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