【第6回】ビットコインでのゲーム - ルールの熟知 -
「トップインテリジェントのためのシステムトレード」の第6回目はビットコインでのゲーム - ルールの熟知 -です。
本編サイトはイニシアチブ-未来思考システムトレーダーです。こちらはもっと幅広い事象を取り扱っていますが、「トップインテリジェントのためのシステムトレード」では、より深くテーマを掘り下げていきますのでどうかよろしくお願いします。
【ルールを知る】
マーケット内での決まり事やルールをきっちりと理解しておくべきです。マーケットには色々なルールがあり、そしてそれを本当にきっちりと知っている人は案外少ないです。取引経験が豊富であれば自分は詳しいんだと思っている人もいるでしょう。でも、そんなことはありません。数年取引して、ある程度勝てるようになっても、改めて取引規則を見直せば新たな発見をすることが多いです。ルールを知っていることがすなわち損失を未然に防ぐことにつながりますし優位性にもなりえます。何度も言いますが、「ルールをすべて理解している人はほとんどいない。」のです。
で、もっと面白い話をしましょう。マーケットを提供する側も「ルールをすべて理解していない可能性がある。」ということです。例えば、東証の取引規則も長い歴史があるがゆえに完璧に近いと感じるかもしれませんが、結局は積み重ねでできたものです。不公平なことがあればそれを改善し、今のマーケットが成り立っています。ビットコインの取引ルールも、新しいマーケットであるがゆえに既存市場を参考にルールを取り決めているだけです。
即興ルールのトレーディングもどきの遊びであっても、簡単なルール取り決めだけで実は全然マーケットとして成り立つんですね。その中でも勝ち負けがはっきりと分かれるんです。まず、成熟していないマーケットで勝つのはルールをしっかりと理解している人。ルールすらわかっていない人は残念ながらカモです。ルールを熟知したうえで、他者はこう動くだとか、ルールの不備まで考えることができればまさに無敵です。多少制度がまずくても「マーケットは成り立つ」という事実があり、そして例外なく負けるパターンとしてはルールの認識不足であり、その分を差し引いてあとは運により分配されるという形です。
多少制度がまずくても「マーケットは成り立つ」→普通に売買ができるので規則は完璧だと思ってしまう。→普通に売買ができるので規則を知っていると思ってしまう。
これがほとんどの人です。で、実はルールを知らないがゆえに取りこぼしが発生しています。取りこぼし分は、本当に理解している人の間で分配されています。
【やってみる】
ルールを読んだだけで本当にわかったことにはなりません。やってみて初めて気づくことも多いのです。規則も当然ですが、その規則内での他者の動向も知ることができますので、ますますマーケットに詳しくなります。そうなれば、自分の取りこぼしは極端に少なくなり逆に他者の取りこぼしを受け取る側に回ることができます。ルールを知っておいて損することは全くないのです。
【ビットコインのルール】
ビットコインにおいてもルールを知っておくべきでしょう。ビットコイン保有者のリッチリストなるものが存在します。これは大口保有者のアドレスをトレースしたもので、売買した記録が公開されているのです。他の金融商品ではありえない情報で、まさに分散化が生んだ有益な情報と言えるでしょう。あとは仮想通貨取引所毎に価格が違うことがあるとして、ビットコインそのものの入出金が可能であること。つまりは、一物一価ではなく様々な価格がつけられており、それが直接やり取りできるのです。FXも価格が違うことがありますが、ずっと細かな違いですし、銀行を介しての入出金になりますからどうしても費用・時間が発生してしまいます。
手数料の違い=マーケットのmaker(メイカー)とtaker(テイカー)で手数料が異なります。状況を見て使い分けることができればコスト節約しながら、他のトレーダーを出し抜くことも可能です。あとは例えばBitmexなんかは、8時間ごとにいわゆるスワップポイントが発生するなどの情報も覚えておきましょう。しっかりとルールを読み込むことで山のようにヒントが得られる。それがトレードのだいご味でもあります。
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トップインテリジェントはトップアスリートから派生した用語で、いわゆる脳を使ったアスリートという意味で使っています。トレーディングは、アスリートのように練習も必要ですしイメージトレーニングも必要です。実戦では何が起こるかわからないですが、結果が求められるのはアスリートと同じ。そしてそのために訓練を継続します。うまく行かない時も当然ありますが、だからと言ってあきらめない不屈の精神(=レジリエンス)で頂点を目指していきます。
これまでエリートやインテリジェンスといえばガラスのようなもろさや繊細さが強調されていましたが、そうではなくいわゆる雑種力を開花させて体当りしていくことを目指します。めたんこに打たれ強い、そんなトップアスリートならぬトップインテリジェントを理想像として読者の方々と共に歩んでいきましょう。
ストラテジーについてはなるべく公開していわゆるオープンソースの考えを取り入れています。アウトプットとアイデアのブラッシュアップでお互いの投資技術を進化させていきましょう。
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