プロフィットファクターとリカバリーファクター
ゲコーです。
バックテストデータには、「プロフィットファクター(PF)」という項目があります。
プロフィットファクターは「総利益」÷「総損失」を表していて、1を超えていたらテスト期間を通して利益が残ったことになります。
では、
「プロフィットファクターが大きければ大きいほど優秀なEAか?」
といえばそう単純ではありません。
プロフィットファクターは単純にテスト結果から計算された「利益」と「損失」の比較であり、テスト期間中に出現したかもしれないリスクは考慮されていないからです。
たとえば、10万円の初期証拠金でトレードを開始したとします。
1)総利益が15万円、総損失が10万円なら、
純益5万円でプロフィットファクターは1.5になります。
2)総利益が20万円、総損失が10万円なら、
純益10万円でプロフィットファクターは2.0になります。
ここで仮に最大ドローダウンが、
1)1万円
2)10万円
だったとすると、EA運用時のリスク度合いが大きく変わってきます。
最大ドローダウンとは、計測期間中に発生した瞬間最大損失を表していて、
1)の場合はキズは浅くて済みますが、2)の場合は回復に時間がかかる可能性が高くなります。
この「最大ドローダウン(リスク)」と「純益(リターン)」の比を計算したものが「リカバリーファクター」または「リスクリターン率」といいます。;
計測期間10年、純益10万円、最大ドローダウン5万円の場合、
リカバリーファクターは2.0となり、損失からの回復に10÷2=5年が見込まれることになり、
計測期間10年、純益10万円、最大ドローダウン1万円の場合、
リカバリーファクターは10.0となり、損失からの回復に10÷10=1年が見込まれることになります。
リカバリーファクターはバックテストデータの項目にはないのですが、カンタンに計算できるので是非チェックしておいていただきたいと思います。
実際にEAを運用したときのリスク管理の目安になりますよ。
よろしいですか?