聖杯EAは存在するのか?
ゲコーです。
シリーズでポートフォリオについて解説しています。
前回は、ブローカーの分散についてでしたね。
今回はEAの分散について書いていく予定でしたが、その前に「前置き」を記しておきます。
それは、
「優秀なEAがひとつあれば、そもそも組み合わせる必要ないんじゃね?」
という意見に対する私の考え方です。
ここで「優秀なEA」のことを「聖杯EA」としておきましょう。
聖杯EAの定義はいろいろあると思いますが、おおざっぱに
「勝率80%以上、年利100%」
といった性能を持つEAとします。
私はEA開発の段階であまり勝率や年利にこだわらないのですが(長期的に安定して利益を上げることを意識しているため)、
運用する立場にしてみれば、負けにくく1年で元の資金が2倍になるのならば手に入れたくなるかもしれません。
しかしながらこのような聖杯EAは世の中に出回りにくいです。
理由の一つ目は、まずもって聖杯EAの開発が難しいからです。
EA開発は、「たいていの場合」長期間の過去データ(10年以上)で利益を出せることを第一段階の目標とします。
少なくとも過去10年間の相場環境に耐えられないEAでなければ将来的な利益は長続きしないと考えるからです。
このような開発環境の中で聖杯EAのような性能を追求した場合、ストップロスを大きくしがちになります。
そうなると必然的に最大ドローダウンが膨大になり、負率20%のときに破綻する可能性が高くなります。
もちろん、破綻覚悟で短期的に聖杯EAに近いものは作れますが、そのようなEAは現実の相場では1年も通用しません。
そして
理由の二つ目は、聖杯EAの利用者が増えると相場の中で何かしら不可解な力学が働く可能性があるからです。
これは都市伝説級のお話なのでこれ以上はこの場では書きません。
ただ一つ言えることは、
仮に私が聖杯EAを作ったならば、公には公開しないでしょう。
以上のことから、オリジナルのポートフォリオは大切だと考えています。
よろしいですか?