レンジ相場とトレンド相場、両方の相場で勝てるEA
FX
FXトレーダーにとって、レンジ相場とトレンド相場の両方で勝つことは誰しもが目標としていることでしょう。
果たして、そのようなことが可能なのでしょうか?
私がEA開発で注意しているのは、ボラティリティです。
ボラティリティが大きい時はトレンド相場になりやすく、反対にボラティリティが小さい時はレンジ相場になりやすい。
つまり、順張りのロジックは高ボラティリティ相場に強く、逆張りのロジックは高ボラティリティ相場に弱いということです。
この点を意識してEAを開発することで、そのEAにとって得意な相場と苦手な相場を意図的に作るわけです。
なぜなら10年間動かし続けるEAというのは稀です。
途中で成績が落ちてきたら稼働を停止すると思いますが、EAにとって苦手な相場というのがはっきりと分かれば、EAを停止するかどうか迷わずに済みます。
とはいえ、EA開発者も利用者も安定して稼ぎ続けてくれるEAというのを理想とします。
EAにおいて、聖杯と呼ばれるものは存在しないことはお分かりでしょう。
多少のドローダウンはあったとしても、長期に渡り右肩上がりの資産チャートになるEAを追い求めてしまいます。
わたしはEA開発歴はまだ四年と日は浅いですが、順張り・逆張り・アノマリー系・ナンピンEAと様々なEAを開発してきた経験から、レンジ相場とトレンド相場の両方の相場で勝つEAを知っています。
今日は特別に、その手法というのを皆様にシェアしたいと思い記事にまとめました。
本題に入る前に、2024年9月の相場について思ったことを書きたいと思います。
コロナパンデミック以降、米ドル金利の上昇に伴い、円安ドル高の流れからの天井を打ってからの円高ドル安と、値動きの大きな時期が続いています。
今後、米国の金利が低下するに従い、相場のボラティリティは縮小すると思われます。
ただ、ここでひとつの懸念点があります。
AIによるトレードが、為替相場を大きく動かしFX市場がマネーゲーム化するのではないか?ということです。
為替相場が1日で10%変動するとか、そういった異次元の相場になれば国が介入してくるでしょうから、マネーゲーム化してもそこまでのボラティリティは発生しないと思います。
原油や天然ガス、仮想通貨などはテクニカルが効きにくいと感じます。
MT4では原油を扱うことができます。
原油・日経平均・ゴールドなどのCFDでEA開発を行うと、いつも原油だけパフォーマンスが落ちます。
原油の場合、スプレッドが広いということもあるでしょうが、明らかにテクニカルが効きにくいと感じます。
世界情勢や原油の増産・減産といった需給によるトレードが活発に行われることからも分かるように、原油はFXよりもテクニカル分析が通用しません。
AIが経済指標や需給を読み取り、瞬時に相場を動かすようになったら、トレードがやりにくくなる気がします。
2024年の9月の相場は、方向感が無く上に下に大きく揺さぶられるレンジ相場となっています。
レンジ相場なのに、ボラティリティだけは大きい。
トレンドフォローのEAにとって我慢の相場となっております。
株式市場では、高速取引システム『アローヘッド』の導入とAIアルゴリズムの普及が2010年代に一気に進みました。
当時、AIや機械学習を活用したアルゴリズム取引の台頭により、多くのデイトレーダーが廃業に追い込まれました。
今後、株式市場と同じことがFX市場にも起こるのではないかという懸念が拭えません。
大口のヘッジファンドの取引量を受けられるブローカーは限られているため、インターバンクに直結してレート操作を行うにはスプレッドコストがかかります。したがって、大口のヘッジファンドによるAIトレードが普及しないという見方もできます。
いずれにせよ、米国金利が低下し、これまでのような一本調子のトレンド相場は終わると予想されるため、レンジ相場で勝てるEAを使ったポートフォリオの構築が急務と言えるでしょう。
というわけで、レンジ相場とトレンド相場の両方の相場で勝つ方法として、わたしが出した答えは、「きちんと損切りするナンピンEA」です。
ナンピンEAならなんでも良いという意味ではありません。
きちんと損切りするが重要になります。
損切りをしないナンピンEAは、破綻した時のダメージが大き過ぎます。
なので、意図的に損切りをするナンピンEAというのが、これからの相場で活躍するEAとなります。
ナンピンEAの最大のメリットである、高い勝率と毎日コツコツ稼いでくれる安定感は魅力的ですが、資産チャートの形を崩してでも破綻は避けるべきと考えます。
わたしが開発したナンピンEAを2つご紹介します。
Bear Mind(ベア・マインド)
ドル円5分足チャートに対応したナンピンEA。相場の急変動時は損切りを行う安定型グリッドトレードEA。
2024年の大荒れ相場も難なく乗り切っています。
相場がポジション方向と反対に大きく動いた場合、マルチタイムフレーム分析による危機回避モードによる損切りが発動します。
致命的な損失を被る前にポジションを切るので大負けが少ないのがこのEAの特徴です。
2007年10月から2024年5月までのバックテスト結果
Bear Grid(ベアー・グリッド)
マルチタイムフレーム分析とグリッドトレードによるドル円5分足に対応したナンピンEA。
販売開始直後の2024年の7月に致命的なドローダウンが発生しました。
このEAは、数年に一度起こるかどうかの大荒れ相場では、比較的大きなドローダウンが発生する仕組みになっています。
バージョン1.01では、損切り設定はあるものの、ストップ逆指値を1000pipsと深めに設定していたので、損切りイコール大負けになります。
ナンピンEAは、勝率の高いEAほど損切り時のダメージが大きくなる傾向にあります。
そこで、バージョン1.02ではパラメーターの見直しを行い、適切に損切りできるEAとしてカスタマイズしました。
こまめに損切りするので、大荒れ相場でも安心してEA運用できます。
バージョン1.02は2024年9月現在、審査中となります。
10月にはアップデートすると思います。
気に入っていただけたなら購入をご検討いただければ幸いです。
×
よろしいですか?