DAY 36:利益を伸ばすときのメンタルブロック
FX
DAY 35までで「検証・検証・さらに検証」のWeek 5を終え、今回はWeek 6:メンタル強化月間に入ります。
まずはDAY 36として、**「利益を伸ばすときに陥るメンタルブロック」にフォーカスしましょう。エントリーや損切りも大事ですが、実は“利を伸ばせない”という悩みは多くのトレーダーが抱えている問題でもあります。せっかくプラスになりかけても早々に利確してしまう、いわゆる“チキン利食い”**を克服するための考え方と対策をお伝えします。
1. なぜ利益を伸ばせないのか?
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恐怖心(含み益が消える恐怖)
- 含み益が出ると、“これ以上待って利益を失ったらどうしよう”という思考が働きやすい。
- せっかくのプラスがゼロになる恐怖で、どうしても早めに利確してしまう。
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トラウマ的な過去経験
- 過去に一度含み益を長く持ちすぎて、相場が急反転し損失に転じた…などの体験をすると、“また同じ失敗をしたくない”という心理が働く。
- それがチキン利食いに拍車をかける場合がある。
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明確な利確ルールがない
- “ここまで伸ばす”という根拠があいまいだと、少しでも含み益が出た瞬間に利確したくなる。
- 利益目標やトレーリングストップの設定などが曖昧だと、相場の揺れに翻弄されやすい。
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連敗続きのあと
- 連敗後の精神状態でプラスが出ると、**“何が何でも利益を確保しておきたい”**という心理が強まる。
- 本来のルールより早く利確し、結果的に大きなトレンドを取り損ねることがある。
2. チキン利食いが招く問題点
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リスクリワード比が崩れやすい
- 損切り幅は一定なのに、利幅を極端に小さくしてしまうため、トータルで負けやすい。
- 例えば損切り20pips・利確10pipsでは、勝率がある程度高くても期待値がマイナスに転じる可能性がある。
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大きなトレンドを逃す
- 一回の大きな上昇(または下降)トレンドで得られたはずの利益を、途中で切ってしまい、**“取り返しきれない”**感情が残る。
- トレード回数を増やしてコツコツ稼いでも、一度の大きな負けで取り崩すパターンに陥りやすい。
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相場の成長が取り込めない
- “利益を伸ばす”ことこそがトレンドフォローの醍醐味。
- チキン利食いが習慣化すると、長期的には勝率が高くても大きなプラスを築きにくい。
3. 利益を伸ばすためのメンタル対策
(1) “利確目標”を先に決める
- 事前に具体的な数値やラインを設定:
- 例:フィボナッチエクスパンション161.8%まで、または直近高値/安値を超えたら…など根拠あるポイントを決める。
- 守る意識:
- 含み益が出ても「まだ目標に届いていない」と思えれば、早期利確の衝動を抑えやすい。
(2) 部分利確で心理的余裕を作る
- 一部を先に利確:
- 例えば半分を早めに利確し、残りはトレーリングストップで伸ばす。
- そうすれば、含み益がゼロになるリスクが減り、気持ちの安定が得られる。
- 成功例:
- 利益が+10pipsになった時点で半分を決済し、残りを引っ張る。損切りは建値に移動してリスクをゼロにすると、さらに気楽。
(3) “建値ストップ”や“トレーリングストップ”で安心感を得る
- 建値ストップ:
- 含み益がある程度乗ったら損切りラインをエントリー価格まで引き上げ、損をしない状態にする。
- “これ以上損しない”と思えれば、利を伸ばすメンタルハードルが下がる。
- トレーリングストップ:
- 価格が進むごとに逆指値を少しずつ切り上げ(切り下げ)ていく。
- 相場が伸びている間は保有、逆行した時点で自動利確される仕組みで、**“引っ張る”**ことが得意じゃない人に有効。
(4) 大局観を持つ
- 上位時間足や相場環境を確認:
- 日足や4時間足レベルで「まだトレンドが継続している」と判断できれば、短期の小さな調整で焦って利確しなくなる。
- 大きな波の途中で小さなノイズに惑わされない思考が身につく。
4. 戦略的に利を伸ばすアプローチ
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“複数利確ポイント”を設定
- 例:最初の利確ポイントを+30pips、2番目を+60pips、3番目を+100pipsなど。
- これにより、中途半端に全部を切ってしまうリスクを分散。
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トレンド相場では“押し目買い/戻り売り”を重ねる
- 一度利確した後も、再度押し目(戻り)が来れば追加エントリーでポジションを積み増していく。
- 一定の損切りラインを守れば、トレンド継続中に複数回の利幅を獲得できる可能性。
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メンタルルール:最低○○pipsは引っ張ると決める
- 「最低でも+20pipsはいくまで利確しない」など、自己ルールを決める。
- 騙しや反転に遭うことはあるが、**“1~2pipsですぐに利確”**みたいなチキン利食いを減らせる。
5. チキン利食い克服の実践例
(1) Aさんのケース:部分利確+建値ストップ
- 背景:含み益が+10pipsになると我慢できずに利確していた。
- 対策:
- “+10pipsで半分利確&損切りを建値に移動、残りはトレールで追う”というルールを導入。
- 結果:
- 小さな利益は確保しつつ、大きなトレンドが出たときは残りポジションで大きく稼げるようになり、トータル収支が改善。
(2) Bさんのケース:上位足のMA傾きで保有を継続
- 背景:短期足(5分足)を見て少し下がるたびに恐怖で利確していた。
- 対策:
- 上位時間足(1時間足)のMAが上向きのうちはポジションを継続。5分足のちょっとしたノイズでは決済しないルールを採用。
- 結果:
- 大きな押しも“上位足ではまだ上昇トレンド”と捉えられるため、心理的に引っ張る根拠ができ、トレンドを最後まで取れるようになった。
(3) Cさんのケース:メンタル練習としてデモ&小ロットで引っ張る練習
- 背景:リアル口座で含み益を見るとどうしても決済してしまう。
- 対策:
- デモ口座や小ロット運用で、“利を伸ばす実験”を行い、連敗しても気にしない状況を作る。
- 感覚的に“引っ張るとこうなる”を数十回経験し、チャンスを逃さず利を伸ばしたときの成功体験を積む。
- 結果:
- 大きな負けもなく、連敗してもダメージが小さいため冷静に続けられた。慣れてきた頃にロットを徐々に増やし、リアルでも心理負荷が減った。
6. まとめ & 次回予告
まとめ
- チキン利食いの原因:含み益が消える恐怖、過去のトラウマ、明確な利確ルールの欠如、連敗後の心理不安など。
- デメリット:リスクリワード悪化、大トレンドを取り損ねる、テクニカルの優位を活かしきれない。
- 克服策:
- 事前に明確な利確目標を設定、部分利確+建値ストップ、上位足で大局観を確認、デモ・小ロットで“引っ張る練習”。
- トレンドが続く限り保有するメンタルを育てるために、根拠あるルールを決めて守る。
- 実例:部分利確で安心感を得たり、上位足を根拠に引っ張ったり、練習環境で引っ張る経験を重ねることで利伸ばしが上達。
次回(DAY 37)のテーマ:損失を抱えたときのメンタルケア
- 利益を伸ばす悩みを解決したら、次は損失に対処するメンタルが焦点になります。
- 大きく負けたときや連敗が続いたとき、**「取り返さなきゃ…」**という焦りが逆にさらなる損失を生む悪循環に陥るケースは多いです。
- 明日は、**“損失を抱えたときにどうメンタルケアをするか”**を詳しく見ていきます。引き続きお楽しみに!
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