【第3回】エントリーでのトレーリングストップ
「トップインテリジェントのためのシステムトレード」の第3回目は、エントリーでのトレーリングストップを紹介します。
本編サイトはイニシアチブ-未来思考システムトレーダーです。こちらはもっと幅広い事象を取り扱っていますが、「トップインテリジェントのためのシステムトレード」では、より深くテーマを掘り下げていきますのでどうかよろしくお願いします。
【トレーリングストップとは】
トレーリングストップ(利益追従型逆指値注文)の買い注文とは、エントリー後に新高値を更新した場合に、事前に決めてあった値幅の分だけストップオーダーを切り上げていくという注文方法を意味します。トレーリングストップの売り注文はその逆で、エントリー後に新安値を更新した場合に、事前に決めてあった値幅の分だけストップオーダーを切り下げていくという注文方法です。
トレーリングストップの買い注文について、値段が上がっていけば、そのままポジションを継続することで利益が増幅されることとなり、少しでも逆に行けば手仕舞いとなります。その手仕舞いポイントがエントリーポイントより高ければ利益を確保できるという理にかなった注文方法です。しかし、手仕舞いポイントがエントリーポイントを超えることはなかなか難しいこともあり、勝率とのトレードオフを抱えることだけは注記しておきます。
ブローカーでトレーリングストップを採用していない場合は手動で発注することとなり、ストップオーダーの変更が面倒なものとなりますが、最近では証券会社でもトレーリングストップを採用しているところが多いようです。上級者の方は、トレーリングストップをエントリーの方で試してみてください。そこそこ良いパフォーマンスが得られます。
【トレーリングストップの応用型】
トレーリングストップの応用型としては、事前に決めてあった値幅=固定幅についてはエントリー次のボラティリティで決定することや、時間が経過することによって固定幅を変更するといった仕組みも考えられます。トレーリングストップは、エントリー直後に発生させる必要はなく、ある一定水準の価格を満たした後に発動させるといったトリガーを設ける場合もあります。
通常は、固定幅については縮小させるようにしますが、逆に拡大させるというユニークさを出すのもいいかもしれません。
計算起点を高値や安値に限らず、終値や中間点にするという方法もありますが、あまり複雑にし過ぎると本来のコンセプトが崩れる可能性もありますので注意しましょう。
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トップインテリジェントはトップアスリートから派生した用語で、いわゆる脳を使ったアスリートという意味で使っています。トレーディングは、アスリートのように練習も必要ですしイメージトレーニングも必要です。実戦では何が起こるかわからないですが、結果が求められるのはアスリートと同じ。そしてそのために訓練を継続します。うまく行かない時も当然ありますが、だからと言ってあきらめない不屈の精神(=レジリエンス)で頂点を目指していきます。
これまでエリートやインテリジェンスといえばガラスのようなもろさや繊細さが強調されていましたが、そうではなくいわゆる雑種力を開花させて体当りしていくことを目指します。めたんこに打たれ強い、そんなトップアスリートならぬトップインテリジェントを理想像として読者の方々と共に歩んでいきましょう。
ストラテジーについてはなるべく公開していわゆるオープンソースの考えを取り入れています。アウトプットとアイデアのブラッシュアップでお互いの投資技術を進化させていきましょう。
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