2024年4月26日 外為市場におけるクロス円の大幅変動とEA運用について
FX
4月26日の高ボラティリティ相場の要因を考えてみましょう。
1. クロス円急落と介入・レートチェック疑惑
4月26日午後5時過ぎ、植田和男日銀総裁の記者会見後、ドル円156円後半から約2分で154.97円まで急落(円高)。
介入やレートチェックとの思惑が浮上したが、その後ドル円は元の水準に戻り、介入説に否定的な見方が強まる。
日銀会合後の夕方に介入が行われるとの警戒感もあり、大口の仕掛けによる操作の可能性も。
2. 日銀、国債買い入れ縮小検討
日銀は26日の金融政策決定会合2日目で、国債買い入れ縮小を検討。
3月にマイナス金利解除など大規模緩和正常化を踏み出したが、国債買い入れ減額は見送られていた。
金融引き締めを示唆する内容を植田日銀総裁が記者会見で述べていれば、そのまま円高局面に移行していた可能性が高い。
3. EAに対する影響
26日、クロス円通貨で運用するトレンドフォロー型のEAは、記者会見のタイミングではロングのポジションを持っていたと思います。
会見終了後、仕掛け的な動きで154.97円まで急落したものの、すぐに値を戻したことで、ロスカットしなかったEAは無事生還したことになります。
しかしながら、記者会見の中で金融引き締めを示唆する内容を述べたり、介入が実際に行われた場合、ドル円のレートは150円を切るところまで急落することだって十分考えられます。
イベント発生時の値動きの激しい日は、テクニカルを無視した動きになることからEAを停止することを推奨しているEA制作者も多いと思います。
わたしは経済指標やイベント時もEAを稼働させ続ける派です。
4. EAを停止させない理由
EA自動売買の最大のメリットは、ほったらかしで運用できる点だと思っています。
仕事をしている時、寝ている時、24時間自動でトレードを行ってくれます。
経済指標やイベント発生時に稼働を停止させる場合、EAを操作する必要があります。
事前にスケジュールが分かっているイベントには対応できますが、突発的なイベントには対応できません。
つまり、ポジションを持っている時は常にリスクにさらされるわけです。
EA制作者としてできることは、突発的な値動きを想定してEAのロジックを組むことです。
EA側で対処できれば、経済指標やイベント時もほったらかし運用できます。
5. 私のEAは26日の相場の急変動でどうなった?
PerfectOrder_GBPJPY
4月になってから連敗続きでドローダウンが発生しましたが、今回のポンド円の上昇のおかげで現在含み益64,184円。
今月プラテンが見えてきました。
GoldenCross_USDJPY
トレンドフォロー型のEAです。ドル円の急騰により現在含み益32,059円。
Seven Elements
最近リリースしたEA。フォワード開始してから順調に資産が増えていて、今回のドル円急騰で現在含み益226,630円。
Hybrid EA Trade USDJPY
日中の値動きの激しい時間帯はトレンドフォローで利益を伸ばし、値動きの小さい時間帯は逆張りのEA。
相場の値動きとマッチして26日の成績は28,766円の利益。
MTF Trading USDJPY
ドル円が上昇トレンドに突入したタイミングでフォワード開始したので、1ヵ月以上もロングのポジションを持ったまま一度も利確することなくもうすぐ含み益1,000pipsに到達。
以上の5つのEAのうち、Hybrid EA Tradeを除く4つが順張り型のEAです。
もし、26日に介入が行われたり、植田日銀総裁が記者会見で金融引き締めの内容を話していたとすると、これらの順張り型のEAは急落局面で損切りしドテンでショートしていたと思います。
稼働を停止していたら、勝ちもせず、また負けもしません。
結局のところ、上がるか下がるか分からない以上、そのままEA動かし続けてもEAを止めてもいいように思いますが、ロジックに優位性があるなら、そのまま動かし続ける方がトータルの利益は増えると思います。
このあたりは性格に合わせて対処すればいいと思います。
最後に、逆張り型のEA「Reversal Seven」です。
Reversal Sevenは逆張り型のEAで、今回の急変動ではしっかりとドローダウンが発生しました。
フォワード開始以来、安定して資産が増えています。
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