秒スキャ分スキャEA、デイトレ・スキャルピング系EA、スイング系EAのポートフォリオ構築の有効性検証
EA自動売買における秒スキャ分スキャといったスキャルに特化した EA の開発は難しく、実用的なEAは世の中に出回っていません。
これらの秒スキャ分スキャEAの課題と有効性について考察します。
秒スキャ分スキャ EA の課題
1. 瞬間的な値動き分析の必要性
秒スキャ分スキャは、チャート形状だけでなく、瞬間的な値動き (プライスアクション) により売買判断を行う手法です。しかし、MT4 のバックテストでは秒スキャに対応することが難しいです。
現状、1分足チャートが最も短い時間足で、ティックチャートに対応したテクニカル指標は存在しません。そのため、秒スキャ分スキャEAの実装には、瞬間的な値動きを検知する独自のプログラム開発が必須となります。
2. リアル口座での運用困難性
バックテストで良好な成績を収めた EA でも、リアル口座での運用では利益が出ないケースが多数存在します。
主な原因として、以下の点が挙げられます。
- スリッページ・スプレッドの影響: バックテストでは考慮されないスリッページやスプレッドが、見えないコストとして利益を圧迫します。
- 高頻度トレードによる口座凍結: 多くの低スプ業者では、秒スキャを禁止しており、口座凍結のリスクがあります。
- インターバンク注文時のスプレッド問題: カバー先に注文を流す際のインターバンク注文時のスプレッドがFX会社のコストとしてかかります。
この他にも、FX会社はシステム使用料をメタクオーツ社に支払います。
また、インターバンクに注文を流す際にも、当然広いスプレッドが乗っかります。
もし、秒スキャ分スキャで勝てるEAがあったとして、どれほどの収支を叩き出せるか計算してみましょう。
MT4で自動売買できる国内の低スプ業者、仮にドル円スプレッドが0.5pipsだったとしましょう。
スプレッド考慮せずに1回のトレードで1.0pips抜けるとしたら、スプレッド0.5pipsでスベリが無かったとすると1トレードで0.5pips勝つ計算になります。
100Lotをぶち込んでスキャルする場合で計算してみましょう。
100lotは1000万通貨なので、1トレードあたりの勝ち金額は、1000万通貨/lot = 5万円となります。
1日100回トレードすれば500万円の利益です。10回程度でも50万円の利益です。
この様な利益をFX会社が許すでしょうか?
名前は伏せますが、某有名EA開発者さんは、スキャルEAを使用するとすぐに口座凍結されて、結果デイトレスイング系のEAしか回せないと言ってました。
スキャル公認のMT4自動売買ができるFX会社もあるにはありますが、スプレッドは広めです。
もし、この様な秒スキャ分スキャEAが作れたなら、自動売買ではなくインジケーターとして使用し、スキャルピング公認の低スプ業者でトレードすることが望ましいです。
わたしは、裁量スキャルで勝っている人の手法をEA化しようと何度も試みましたが、雰囲気や経験による直感の部分をロジックに組み込むことができず、わたしの力量では秒スキャ分スキャの高頻度スキャルピングEAを作ることができません。
いつか作りたいと願っています。
これらの問題により、秒スキャ分スキャEAが広まらないと考えられています。
デイトレ・スキャルピング系 EA の考察
デイトレ・スキャルピング系 EA は、朝スキャ EA やプライスアクション EA など、比較的短時間でトレードするスタイルの EA です。ポジション保有時間は数分から数時間程度で、一日に数回のトレードを行います。
この程度のトレード頻度であれば、リアル口座での運用も比較的容易で、口座凍結のリスクも低くなります。
デイトレ EA とスキャル系EAの厳密な区別はなく、ポジション保有時間やトレード回数で分類されます。
スイング系 EA の考察
デイトレ EA の一部は、翌日に持ち越した方が成績が良くなる場合があります。こうした EA は、スイング系 EA として販売されることもあります。
テクニカル指標を用いた EA は、翌日にポジションを持ち越した方が成績が良くなる傾向があります。一方、ポジションを長時間持つことはリスクにも繋がるため、ハイレバ短期決戦で利益を確定する戦略も有効です。
ハイレバ短期決戦の考え方ですが、1トレードあたりの利益が半分になっても、ポジション保有時間が半分になればリスクは半減する。だとしたらその分レバレッジを高くできるので、倍のポジションでトレードする。こういった戦略も成り立ちます。
ポートフォリオ構築の利点
デイトレ・スキャルピング系 EA とスイング系 EA を組み合わせたポートフォリオ構築は、以下の利点があります。
- リスク分散: 順張り・逆張り、アノマリー系など、異なるロジックに基づいた EA を組み合わせることで、リスクを分散できます。
- 収益機会の拡大: 短期売買と中長期売買を組み合わせることで、幅広い時間帯で利益を上げることができます。
まとめ
秒スキャ分スキャ EA の開発は課題が多く、実用的な EA は稀少です。一方、デイトレ・スキャルピング系 EA とスイング系 EA は、リアル口座での運用も比較的容易で、ポートフォリオ構築によるリスク分散や収益機会の拡大といった利点があります。
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